ROROOF vol.2

2017年

「ROROOF」は目白に建つ9戸のコーポラティブハウスです。北側に広がる徳川ビレッジの豊かな緑と、南からのほとんど遮られることのない陽光が、この場所を特徴付けていました。私たちはこの外部環境との関係に加えて、積極的に内部に場と場の関係を発生させ、それらを同時に制御する建築的なルールを与えました。スケルトン空間は、折れ曲る襞状の壁により、開放的な場と閉鎖的な場が交互に現れることで出来ています。その壁が層ごとに反転し、全体では立体的な市松構造となる。上下左右に隣接する場が緩やかにつながりながら反転を繰り返す。もちろんそれだけでは建築にはなりません。しかし、そこを足がかりに人の住む場所を考えたら、きっとワクワクすることが起きる。それはコーポラティブハウスといった枠組みを越えた、建築の根っこの部分に触れる問題を含んでいると感じています。

掲載誌他
[GA JAPAN] 144号
[新建築] 17年2月号

DATA

所在地 / 東京都豊島区
規模構造 / RC造、地下1階地上3階
主要用途 / 長屋(コーポラティブハウス9戸)
敷地面積 / 532.20㎡(161.27坪)
建築面積 / 284.53㎡
延床面積 / 848.45㎡(257.10坪)
構造設計/yAt構造設計事務所 森部康司
施工 / 新都市建設
プロデュース / 株式会社アーキネット
photo by 傍島 利浩

location: Tokyo
structure: RC
site area: 532.20m2
footprint area: 284.53m2
total floor area: 848.45m2
consultants: yAt Yasushi Moribe,structural
general contractor: Shintoshi construction
photo : Toshihiro Sobajima