本を出します

駒田建築設計事務所で作った本「RC住宅のつくり方」-「pallets」ができるまで – がオーム社から出版されます。
私たちが手がけた「pallets」が完成するまでの、施工プロセスと工種の解説、詳細図や展開図、建物解説と完成後のビジュアルなどをふんだんに収録しました。図解による読み解きを徹底し、建築の学生はもちろん建築に興味のある方であれば、子供から大人まで誰にでも楽しんでもらえる内容です。
発売予定日は8月26日。こちらから予約を受け付けていますので、ご興味のある方はぜひ!

少し長いですが、序文を転記しておきます。〈TAK〉

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この本は鉄筋コンクリート造住宅の施工プロセスを、誰にでも分かりやすく伝えることを目的にしている。そのために私たちは大きく分けて2つの異なる視点を用意した。一つは施工プロセスを時間経過に沿って俯瞰的に見る視点。もう一つは、そこで行われる様々な作業を工事種別ごとに切り分けて、よりクロースアップで開示する視点である。前者は工事現場を統括する現場監督の視点であり、後者はそれぞれの工事に従事する職人の視点であると言いかえることも出来よう。この本の制作は、この2つ視点で見た施工プロセスを全てビジュアルに描き起こすことから始まった。それはあたかも実際に行われた工事をひとつひとつ再確認し、追体験するかのようであった。一方、この作業を進めれば進めるほど、そこからこぼれ落ちることの多さに気が遠くなり、建設行為の全貌が遥か霞んで行くように感じたことも事実である。例えば、きまぐれな気象状況にさらされ、汗にまみれながら、時に寒さに震えながら現場に従事した人々の身体をこの本から感じることは出来ない。ましてや、現場に持ち込まれる様々な材料や製品が、どこで誰によって用意され運ばれたのかをこの本は教えてくれない。コンクリートの原材料である砂や砂利が、鉄筋の元となった鉄鉱石が、どこで採取、採掘されどこで加工生成されたのか。現場に至るまでにどれだけのCO2が排出され、いったいどれだけの人々の口銭を賄ったのか、当の私たちでさえその全容を把握することは不可能なのだ。だからといって、この本を著した意味が毀損されると考えているわけではない。むしろ、こぼれ落ちた空白に目を向けることによって、私たちの日常にある建設行為の社会的、経済的、文化的、科学的な意味や価値、ひるがえってそれが引き起こす様々な弊害や環境負荷といったことへの気付きにつながるものと考えている。
なにごとにおいても、アウトラインを明確にすることなく、その外側へ興味や関心を広げ、内側をさらに深堀することは出来ない。その意味で、本書は冒頭で述べた目的をまず果たすことが必要不可欠である。それが果たせたかどうかは、読者の皆さんの判断に委ねるしかないが、本書が建築に関わる人材はもちろんのこと、職業、年齢を問わず、場合によっては子供にでも、建築を知りたいと思う全ての読者に門戸を開いていることだけは、確信をもって記したいと思う。お読みになる、または眺めるだけでも良い、その順番も自由である。読者それぞれの興味や気分に応じてどこからでもページを開いて頂きたいと思う。

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「武蔵境AP(仮)」内覧会のお知らせ

私どもが設計監理をしてまいりました2戸の小さな長屋「武蔵境AP(仮)」が竣工します。
武蔵野の面影が残る環境を活かした、家庭菜園のあるセミプライベートな庭、泥のまま入れる土間、大きな屋根裏空間など、賃貸でありながら大らかで豊かな生活の場が出来たと思っています。

この度、建主様のご厚意によりオープンハウスの機会を設けさせて頂くことになりました。
ぜひ皆様のお出でをお待ちしております。

こちらは終了いたしました。

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謹賀新年

皆様

明けましておめでとうございます。
旧年中はたいへんお世話になりました。
本年もよろしくお願い致します。
2017年は私たちにとって新しい一歩を踏み出す年になりそうです。
詳細は改めてこの場でご報告出来ればと思っています。

では、皆様にとって本年が素晴らしい一年になることを
心よりお祈りいたします。

2017年元旦

駒田建築設計事務所
駒田剛司
駒田由香

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浴室について話しました

「ディテール」210号で駒田剛司と駒田由香が浴室について話しています。インタビュアは建築家の中辻正明さん。今回が10回目となる連載の最後を私たちが勤めさせて頂きました。これまで住宅の浴室をどう発想してきたかを、「TRANS」、「BASE」、「float」、「calmo」、「pallets」などを紹介しながらお話しさせて頂きました。ぜひご覧になってみて下さい。〈TAK〉

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レクチャー@早稲田大学


早稲田大学理工学術院一般教養課程1年生の皆さんへレクチャーをさせて頂きました。7月18日、海の日にもかかわらず、100名を越える学生が集まってくれました。


社会心理学がご専門の膳場百合子准教授から頂いたテーマは「変革期の社会と心理」。社会やくらし、家族をどうとらえて設計の仕事をしているかを、私達が手掛けた住宅や集合住宅の実例を紹介しながら説明させていただきました。学生(建築系の方は少なかったようです)にとっては身近な話題で分かりやすかったのでしょう。こんな住宅もあるのか!と新鮮に感じてもらえ、かなり好評でした。なかには「建築ってこんなに楽しいんですね!建築学科に進めば良かった〜」と直接声をかけてくれた学生も。

こちらも良い経験をさせていただきました。〈YUK〉

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