M HOUSE

単純な矩形をしたこの住宅は、外周壁と4枚の格子状の内壁で1,2階とも9つのスペースに区画されています。構造壁でもある内壁に下がり壁を残して穴を穿ち、所々で壁の交差部分を十字に開くことによって区画の分節を緩やかに分解し、4つの区画にまたがる新しい場を重合的に生み出しました。ワンフロアーは9つに区画されていながら、それぞれは繋がり重なり合い、不均質で多義的な場を生む素地となります。壁はそれぞれに彩色され、見え隠れする視線の先はその向きに応じて常に変化する。様々な場が状況に応じて生まれては消えてゆく。風景は一つに定まることが無い。そんな「森」 の中にいるような家が出来たと思っています。

掲載誌他
[GA HOUSES] PROJECT2008 103号
[新建築 住宅特集] 09年07月号
[新建築 住宅10年 2000-2010]
[66人の建築家がつくった「たったひとつの家」]
[住まいの設備 2009]

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ピアノハウス

豊島区の閑静な住宅街に建つ3人家族のための住宅です。南側の湾曲した壁によって駐車スペースを確保すると共に、内部空間に一体感と変化を与えています。この壁に沿って間口の変化する室内は、どこに居てもそこが小さな「居場所」になります。そして「居場所」どうしは内外壁に穿たれた開口を通して視線が通い、家全体が濃密で豊かな場になっています。

掲載誌他
[新しい住まいの設計] 2008年11月号
[新建築 住宅特集] 2008年08号
[狭小住宅PART.7]

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co-HINATA

文京区小日向に建つ4戸のコーポラティブハウスです。主階が地下1階+2階の住戸と、1階+3階の住戸で構成することによって、全ての住戸が南からの光を共有する、明るく開放的なスペースになっています。また、中間階の浴室や光が抜ける玄関、階段室の3層にまたがる本棚など、小さなスペースが階段の上下動と連動して生活に豊かなリズムを与えます。

掲載誌
[LEEクリエイティブライフ06]
[LIVES] 2008年VOL.38号
[日経アーキテクチュア] 2007年12月10日号
[DETAIL JAPAN] 2008年01月号

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「HOUSE WITH FOUR VOIDS」空間の形式とそこに立ち現れる場の関係

東京都練馬区の閑静な住宅街に建つ2世帯住宅である。親世帯のご主人が幼少の頃から65年以上住まう土地に、3代目の家として建てられた。大きく育った庭木の緑が豊かな上に、北側は公園に接し2階からは遠く幹線道路沿いの欅並木を望む。都内としては実に良好な周辺環境である。
この豊かな周辺環境を積極的に取り込み、両世帯の距離感や間合いといったものを-現代アート専門のキュレーターである建主の言葉を借りれば「harmony」と「stillness」をもって-空間化することが求められた。
黒色ガルバリウム鋼板で包まれた4つの箱を、敷地のほぼ中央に位置するLDKを中心に風車状に配置し、箱と箱の隙間の先に4つの吹抜けを設けた。1階の親世帯、2階の子世帯は、ほぼ同一平面で変形した方形屋根が全体を覆う。上下階合わせて8つの箱は、寝室や水回りなどの機能空間、4つの吹抜けは両世帯の玄関、親世帯の妻の書斎、共用のサンルームである。この4つの吹抜けは親世帯と子世帯を直接、間接に結びつけ、両世帯の分離と統合の度合いを調整する。また、緑豊かな周辺環境を家の中央へ引込むのもこの吹抜けの役割である。変形した方形屋根は2世帯ではあっても「一つの家族」であることをシンボリックに示すとともに、2階のスペースに場所の性格や使い方に応じた変化と抑揚を与えている。
全体のプランそのものは形式性の強い形をとっているが、内部で身を動かすと、周囲の緑や光、上階や下階からの声や人影が様々に変化しながら全方位的に身体を包み込む、実に複雑な様相を孕んだ場がそこに在る。
この住宅について考えてことを一言で言うなら、「空間の形式とそこに立ち現れる場の関係を計測すること」であったと思う。所与に見合う形式を見つけ出し、それを具体化するための形を導く。設計とはこの形式性と具体性の狭間を行っては帰る、限りない反復運動の集積と言い換えることも出来よう。そしてこの運動の中で、見い出された形の全てが、「空間の形式とそこに立ち現れる場の関係」を測る計測器となるのである。

「新建築 住宅特集」 2007年3月号

→「HOUSE WITH FOUR VOIDS」作品情報

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新建築住宅特集 07年03月号

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